なぜ子どもを叱ってしまうの?「子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」」を読みました。

誰にでも感情的になってしまうことはある!
5つの原則を知って、理性的なコミュニケーションを心がけましょう

ついつい何度も子どもを叱っちゃう…そんなふうにはなりたくないけど、難しいのかな?

子どもを叱ったことがない親なんてほとんどいないのが現実じゃない?
全く叱られない子どもがいるとしたらそっちのほうが怖いわ

確かに。でも、叱らないほうがいいんだよね?

叱ることが悪いというより、効果のない、むしろマイナスなことを続けてしまうのが悪いと思うの。
この本で5つの原則を知って、意識を変えていきましょう!

「子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」」は、教育デザインラボの代表理事である石田勝紀さん著の子育て指南書です。

令和の子育てを経験しているみなさんは、子どもを叱ってはいけない!とよく言われているのではないでしょうか?
子どもを叱り続けることは、親子の関係にとって良くないことはもうだいぶ周知されていると思います。
でも、正論がわかっていても実行し難いのが人間というもの。

子どもの言動にイライラしたり、期待に応えてくれなかったりすると、ついつい叱ってしまうものでしょうね。
叱りたくない…なんて自己嫌悪を改善したいと思うことは何度もあるでしょう。
そんなときに役立つのがこの本です。

この本の中心となるのが「5つの原則」。

これは、親子のコミュニケーションにおいて、常に意識すべきことをまとめたものです。
それぞれの原則には、具体的な事例やヒントが付随しておりとてもわかり易いです。

5つの原則は以下の通り。

【第1原則】自分とまったく同じ価値観の人はいない
【第2原則】強制されたことは、やらない。やったとしても、形だけになる
【第3原則】人間には、最低3つの長所がある
【第4原則】親は成長が止まっているが、子どもは成長している
【第5原則】まず、「諭す」。「怒る」「叱る」は非常時のみ

どうですか?
この原則を並べてもらうだけで、ちょっと意識が変わりませんか?
特に1つ目などは、私の人生でもよくよく重要視している原則でした。
他人には適用できても、自分の子供には適用できていない、なんていう人もいるのでは?

それぞれの原則をざっくり説明すると以下のような感じです。

【第1原則】自分とまったく同じ価値観の人はいない
自分の価値観や考え方を子どもに押し付けないこと!
子どもには子どもの価値観がしっかり存在します。
子どもの個性や考え方を尊重し、相手の立場に立って話を聞く。
例えば、子どもが好きな音楽やファッションに対して、興味を持って聞いてみる。
その際も、一気に突っ込むのではなく、何度も少しずつ、氷を溶かすように相手の領域に踏み込むのです。
他にも、親の正解を押し付けないということも大切ですね。

【第2原則】強制されたことは、やらない。やったとしても、形だけになる
何かを強制すると、反発や拒否を招きます。
子どもは自分の意思や選択を尊重してほしいと考えています。
自主性ややる気を引き出すためには、選択肢を与えたり、目標を共有したり、理由を説明したりすることが効果的。
例えば、宿題を指せるのであれば「宿題をしなさい!」というのではなく。
宿題をするメリットや目的をから説明してあげて、自主的に宿題を始めるように諭してあげるのが大事です。

【第3原則】人間には、最低3つの長所がある
大抵の子どもには最低でも3つは長所があるとみて接してあげる事が大事です。
子どもの長所は、短所の裏返し。
例えば、子どもがおしゃべりであれば、コミュニケーション能力が高いということ。
子どもの短所や欠点ばかりに目を向けていてもいいことはありません。
子どもの長所を認めて褒めることで、子どもの自信や自己肯定感を高めてあげましょう。
スモールステップを意識して、少しずつ目標値を上げるのも効果的。
自分はできるんだ!という気持ちになると、壁にぶつかったときでも、自分から成長する努力をするようになります。

【第4原則】親は成長が止まっているが、子どもは成長している
親は自分の子どもに対して、過去のイメージや期待にとらわれがちです。しかし、子どもは日々成長しているので、その変化に気づいてあげることが必要です。子どもの反発や挑戦は、成長の証でもあります。親は、子どもの現在の姿や感情を受け入れ、応援してあげるてください。
無理やり親の望む姿を強制してはいけません。子どもの小さな変化を見逃さず、それを伸ばしてあげましょう。

【第5原則】まず、「諭す」。「怒る」「叱る」は非常時のみ
子どもに何かを伝えたいときは、まず「諭す」ことから始めましょう。
相手の気持ちや考えを尊重しながら、自分の考えや感情を伝えることが重要です。
「怒る」「叱る」は、本当に危険な状況や重大な過ちのときだけ使います。
例えば、子どもが道路に飛び出したときは、叱ることが必要ですが、宿題を忘れたときは、諭すというような使い分けです。

このように説明されると「いやいや、それは分かってるよ。でもできないんだよ」と思ってしまうでしょう。
この本では、そのような親御さんからのお悩みに回答する形で、効果的なアプローチが解説されています。
著者の体験ではなく、読者の相談が元になっているので、とても実地的で参考になるものばかりです。

「叱らない方がいいというのでゲームばかりするのを放っておいたら、ずっと勉強をしません。どうすればいいですか?」なんていうのもあります。多くの親御さんが直面しそうな悩みですよね?
回答としては「最初からルールを設けてゲームをさせること」。
もし、ルールを設けていなかったのなら「そのまま徹底的にゲームをさせるのも手」なんて言われていました。

怒らなければいけないシーンはたくさんあります。
でも、何度怒っても改善されないとしたら、それは効果的ではない対応方法である、と自覚しなければなりません。

効果的な方法を模索する参考資料として、この本はとても有効的だと思います。
叱ってばかりと困っている方は、ぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか?

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