ただの暗記が勉強じゃない!
各教科の本質を捉えながら自発的に学べる子供に育てるSAPIX流の勉強法!
勉強を教えるのって難しいよね
自分は暗記が苦手だったから社会とか嫌だったな
親が苦手だと子どもも苦手になっちゃいそうよね
でも、勉強ってどれもただ覚えるだけじゃないと思うわ
そうかな?
社会なんて暗記だと思うし
頭のいい人はだいたい暗記力が良さそうだけど…
そんな事ないわよ
有名な進学教室がどういうふうに教育してるか、参考にしてみましょ
本日レビューする育児本は「10万人以上を指導した 中学受験塾 SAPIXだから知っている 頭のいい子が家でやっていること」です。
本書の著者は教育ライターの佐藤智さん。
佐藤さんは現在、株式会社レゾンクリエイトの執行役員を務めていますが、以前は中央経済社、ベネッセコーポレーションの教育情報誌『VIEW21』の編集をしており、教育関連の知識が豊富です。
そんな佐藤さんがSAPIXに取材をしてどのような教育をしているのかまとめたのが本書になります。
さて、SAPIXとは何なのか。
まずはそこからお伝えしましょう。
ここで言うSAPIXの正式名称はSAPIX小学部。
1989年に創立し、論理的な思考力と表現力、知識にとらわれない豊かな感性、そして主体的に学ぶ姿勢の育成を教育理念として掲げてきた進学教室です。
ここで取り上げられているほどですから、当然難関中学校への高い合格実績で知られています。
さてではこの本の章立てを見てみましょう。
第1章 自発的に学び続ける「頭のいい子」
第2章 国語ができる子になる習慣
第3章 算数ができる子になる習慣
第4章 社会ができる子になる習慣
第5章 理科ができる子になる習慣
第6章 中学受験との向き合い方
章立てはとてもわかりやすいですね。
中学受験に対する基本的な科目に対して網羅されています。
さて、まずこの本で説明されるのは「頭のいい子」とはどういう子供のことか、ということです。
本書では「頭のいい子」とは「自発的に学べる子」だと書かれています。
そんな自発的に学べる子は、3つの力を持っているといいます。
それは次の3つ。
・知りたい、分かりたいという好奇心
・言われたことに対して「そうなのかな?」と、批判的に考える力
・自らを表現する力
このような子供を育てるために各教科について、どのように学習させるべきか説明されています。
各教科について、まずは本質的にどのように人生で活かしていくべき教養なのかを説明され、その後に教え方のOK、NG例を説明してもらえるのでとても理解しやすいです。
その教え方も生活習慣に組み込んだりしてわざわざ机に向かって勉強を教える方向性とはまた違った観点からアプローチされており、継続性が高く、その本質を捉えるのにとても有効な手段が多いと感じました。
自分は社会がすごく苦手で、とにかく暗記暗記、と頑張っていたのですが全然伸びなかったのです。
大人になってその本質がわかるようになり、だいぶ当時勉強していたことの中身がわかるようになりましたが、まさにこの感覚があれば、当時勉強していた内容ももっといい成績が取れていただろうになと思います。
本書で説明されていることはまさにそういうことばかりで、勉強が苦手な子に勉強好きになってもらうにはピッタリの内容だと感じました。
また、自発的に学ぶにはあるサイクルが重要だとSAPIXは説いています。
そのサイクルとは「自分で目標を立てて、計画を立てて、実行して、振り返る」というサイクルです。
SAPIXは、このサイクルを身につけさせるため、子どもたちに自分で勉強の計画を立てさせたり、自分で問題を作らせたり、自分で答え合わせをさせしたりします。
ほかにも、学習の過程や結果について、自己評価や反省をさせたり、先生や仲間とフィードバックを交わしたりします。
このような取り組みによって、自分の学びに責任を持ち、主体的に学ぶ姿勢を身につけるよう促しています。
本書で紹介されているのは各教科の学ばせ方のテクニックだけではなく、受験に望む親御さんの姿勢に関しても説かれていますので、そのような麺でも大変参考になる内容でした。
私の場合、子供の受験はまだまだ先のことなのですが、実際に受験に臨む歳になったこの本で学んだ内容を参考にしてみたいと思いました。
今まさに受験を控えているお子さんがいる方はぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか?
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