2人の切迫早産を経験したお母さんの体験記!
普通の人が語る不安や悲しみ。赤裸々な感情が綴られたエッセイ
出産って想像もできないことが起こるよね
命に関わることばかりで不安だな
そんな時に誰もが思うんでしょうね
「なんで自分が」って
もしそんな体験をすることになったら…想像もつかないわ
でも、実際にそういう人たちはたくさんいるんだよね
覚悟がいるよね…
そんな人達のために、壮絶な体験をした人たちのエッセイは有るのかもしれないわね
この本を読んで、少しでも心構えができるといいわね
本日レビューする育児本は「ごめんねではなくありがとうを赤ちゃんに」です。
本書の著者は湯浅朋子さん。
湯浅さんは2人のお子さんを出産しています。
しかし、ふたりとも切迫早産になってしまったという壮絶な経験をされました。
どちらも低出生体重児。
湯浅さんはずっと「こんな小さく産んでしまって元気に成長するんだろうか?」という不安を抱えて育児をしていたそうです。
そんな経験を元に、世の中の不安を抱えるお母さんへ向けて出版されたのがこの本。
同じ悩みを抱えてしまったお母さんや、早産への不安を抱えているお母さんには心の支えになる本になっていると感じました。
この本の章立ては以下のとおりです。
はじめに
第1章 気をつけて赤ちゃんからの危険サイン
まさか私が切迫早産なんて
どうして私が前置胎盤なの
妊娠高血圧症候群になり早産に・・・・
自然分娩できなくてごめんね
第2章 小さな赤ちゃんのもう一つの大事なおうち
どうし私の赤ちゃんだけNICUにいるのよ
低出生体重児の命を救う奇跡の箱
第3章 夢に描いた退院生活だったはずが・・・
壊れそうなほど小さな小さな赤ちゃん
母乳神話なんてくそくらえ
第4章 成長を共にサポートしてくれる発達外来
不安なママをほっとさせる発達外来
何歳まで通院しなきゃいけないの
第5章 念願の赤ちゃんと過ごすはずだったのに・・・
産後ママの育児の孤独
ママをイライラさせるのもママを笑顔にさせるのも●●
終わりに
各章につけられたタイトルを見るだけでもどのような状況だったのか想像がつきますね。
まさか自分は…という状況に置かれた最初の切迫早産。
その不安や絶望感がリアルに伝わってきて、今妊娠中の方は読み進められないかもしれません。
なんとか出産を終えた後もすぐには子どもに会えず、どれだけ辛かったか。
そして想像を超える小ささの赤ちゃんと出会ってからの苦悩と葛藤。
もし自分が当事者だったらと思うととても耐えられる気がしません。
ですが、そんな壮絶な状況でもフォロー体制が整っている現代医療。
こんな事態でもなんとか育児できる状況まで持っていけるということもまたこの本から学べるんですね。
また、難産に直面したお母さんがどのような気持ちになるのか。
どんな状況で、何を考えているのか。
不安になることは何なのか。
そういう事が赤裸々に綴られていますので、お母さんだけではなく、お父さんになる方にもおすすめの本だと思います。
自分も現在妊娠中のつまブキさんといろんなことを話しますが、やはり実際に命をかけて出産をする身の人と、それに寄り添う人では感覚がぜんぜん違うなと感じるんですね。
どうしてもすべてを完璧に想像できないまでも、できるだけその気持に寄り添ってあげたいなと常々感じます。
そんな時に、こういう本を読んで想像の引き出しを増やしておくことは大事だと思うのです。
指南書などを読むのも大事だと思いますが、このような体験記をたくさん読むのも大事だな、と感じられた本でした。
出産を控えていて不安な方や、それに寄り添う方にお勧めの本です。
是非一度、お手にとって見てはいかがでしょうか?
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