犯罪心理学者が見てきた悲しい失敗例の数々。
NGワードを理解して子供の人生を守りましょう。
犯罪を犯してしまう人ってやっぱり育った環境の影響が大きいのかな?
影響は少なくないでしょうね
だからこそちゃんとした人生を送れるように育ててあげたいわね
ちゃんとしてそうな人に育てられてても犯罪を犯しちゃう人はいるよね
どうしたらいいんだろう…
実際の事例を参考にしてみたらどうかしら?
少し気をつけることが分かるだけでも違うかもしれないわよ
本日レビューする育児本は「犯罪心理学者が教える子供を呪う言葉・救う言葉」です。
本書の著者は犯罪心理学者の出口保行さん。
出口さんは、法務省で1万人以上の犯罪者や非行少年の心理分析を行ってきた経験があります。
その経験をもとに、親がよかれと思って使ってしまう言葉が、子供の心や未来にどのような影響を与えるのか、そしてどのように改善すればいいのかをこの本で解説しています。
ではこの本の章立てです。
- 序章「よかれと思って」は親の自己満足
- 第1章「みんなと仲良く」が個性を破壊する
- 第2章「早くしなさい」が先を読む力を破壊する
- 第3章「頑張りなさい」が意欲を破壊する
- 第4章「何度言ったらわかるの」が自己肯定感を破壊する
- 第5章「勉強しなさい」が信頼関係を破壊する
- 第6章「気をつけて!」が共感性を破壊する
各章立てのキーワードになっている言葉。使ってしまっている方は多いのではないでしょうか?
「破壊する」という強くて恐ろしい言葉が章のタイトルに使われていますが、実際その顛末も恐ろしいものばかりです。
犯罪心理学者の経験が元なのですから当然なのですが、どの事例も犯罪者になってしまう事例ばかり。
詐欺を行ったり、横領に走ってしまったり、援助交際で自己承認欲求を満たしてしまったり。
とにかく親の一言が子供に与える影響の大きさ。そしてその重篤さ。
自分の子供の将来がこの事例に到達してしまうかも、と考えると大変恐ろしい。
本を読んでいる間は「こんな事を言ってしまったらそりゃ自尊心が傷つく」と思ってしまうものです。
でもそれは第三者的目線で見ているからで、この本に出てきている親御さんたちも子供の将来を思ってのことばかりなんですね。
それが本当に怖いというか、自分の行いの中にもなにか子供に対して悪影響があるんじゃないか、と疑心暗鬼になってしまいます。
この本の感想の中に「子育てに限らず職場内でも応用できる点が多い印象だった。」とありますが、自分も同じように感じました。
子育て本をいくつも読む中で、そもそも関わる人間の自尊感情に関わる対応の指南書が多く、この本もまさにそのような指南が多く含まれています。
子育てを学ぶということは、他人との関わり方の根本を学ぶということなのかもしれません。
そして、自分自身の態度、行いを改めて見つめ直すいい機会なのでしょうね。
結構、恐ろしい内容ばかりですが、それでも気を引き締めるために一度目を通していただきたい本でした。
子育てをしている親御さんだけではなく、職場で上に立場にいる方も一度目を通してみてはいかがでしょうか?
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