不登校に寄り添う良書!
20年の取材を元に難題を解くアドバイスが書かれていてとても救われます
不登校って大変だよね
本人はもちろん家族もどう接したらいいのか…
年々増えているとも聞くわね
不安になっちゃうのもしょうがないわ
やっぱり不登校の経験がある人に本心を聞いてみるのが
一番参考になるのかな?
それもいいわね
でもそれに関わった人とか
どうにかしようとしている人の意見も参考になるんじゃないかしら
本日レビューすする育児本は「「学校に行きたくない」と子どもが言ったとき親ができること」です。
本書の著者は石井志昂さん。
本書は石井さんが20年にわたって取材した不登校に関する内容をまとめ上げた本です。
その取材人数は400人以上とも。
石井さん自身も不登校の経験があり、その時に感じたこと、傷ついたことが赤裸々に語られています。
そんな石井さんだからこそ不登校になってしまう子供の本音。その時にどう対処したらいいのか、などが納得の行く形で書かれています。
子供が不登校になってしまうのではないかと不安になっている方、そして今まさに悩んでいる方には大変参考になる内容だと感じました。
ではこの本の章立てを見てみたいと思います。
第1章 子どもがのびのびと育つためにできること
第2章 子どものSOSをキャッチするためにできること
第3章 子どもが学校に行かないときにできること
第4章 子どもの将来のためにできること
まず初めにこの本で語られていて共感したのは「怠けやなんとなくで不登校をした人は1人もいない」ということ。
私も子供の頃、いじめなどで学校に行きたくないなと感じた時期がありました。
その頃のことを思い出すのですが、学校に行きたくないと行ってみると、親からは反発が来るんですね。
おそらく、怠けているのだと思われていたのだと思いますし、よほどの理由がなければ学校に行かなければいけないという親の考え方もあったのでしょう。
でも、子供が学校に行きたくない、と思うのには必ず理由があるんです。
それこそ楽しかったり、人間関係がうまく行っていれば、子供は言わなくたって学校に行きます。
行きたいと思える場所であれば言わなくて自分から行くものなんです。
そういう時に反発にあってしまうと、誰も頼れないという思いが強くなり、理由も親に語れず、事態はどんどん深刻になってしまいます。
石井さんは、もう学校に行きたくないと初めて母に伝えながら号泣してしまった日のことを今でも忘れていないそうです。
また不登校になってからも、将来への不安からもう生きている意味がないと思い詰めていた日もあったそう。
そんな中で家族、とりわけ両親は一緒に悩んでくれたそうで、その体験はすごく大きいですね。
その後もだいぶ大変だったようですが、その経験があったからこそ、不登校の子どもたちに寄り添う方法を模索できるのでしょう。
また、この本で興味深いなと思ったのは学校法人角川ドワンゴ学園が設置するN高の内容が書かれていたことです。
内容は川上量生さんへのインタビューとなっています。
N高がどのような思いで設立されたか。どのような軌跡を辿ったかが語られており、とてもおもしろいです。
通信制高校なのですが、小学生のお子さんを持つ親からの問い合わせが多かった話とかは現在の状況をよく反映していてよかったですね。
VRを使った授業や、敬語の禁止、先生と呼ばずにさん付けで大人を呼ぶ。
従来の学校の形式にとらわれないほうしんはとてもおもしろい試みで、以前読んだ「麹町中校長が教える 子どもが生きる力をつけるために親ができること」を思い出しましたね。
内容は不登校に悩む方が救われるだけでなく、未来の学校を想像させてくれる素晴らしいものでした。
不登校に関して興味の有る方はぜひお手にとって見てほしいと思います。
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