【育児本レビュー#76】「なるほど産前産後」を読みました。

産前・産後に起こる様々な事象について網羅
助産師の経験から学べる知識が盛り沢山です

出産の前後って色々不安だし、すべてが激変するよね

そうね
初めての出産だとかなり大変でしょうね

だよね
しっかり備えてできるだけ慌てないようにしておきたいな

この本は産前・産後に起こる出来事をスッキリまとめた本よ
短い時間で予習できるから時間がない人にもお勧めね

本日レビューする育児本は「なるほど産前産後」です。
本書の著者は青木智子さん。

青木さんは元々助産師を務めていましたが「どこの病院に行っても育児の悩みを消すことはできない」と感じて産後のフォローのために起業。
現在は産科医、助産師、介護士、保育士、弁護士など多種の専門家とともに家族のトータルケアを行っています。

そんな熱い思いを持っている青木さんが産前・産後に起こる様々なことをまとめたのが本書です。

目次
はじめに
第1章:育児は妊娠中から始まっている
第2章:出産体験のフィードバック
第3章:産後3ヶ月の過ごし方がその後を決める
第4章:母乳かミルクか論争
第5章:産後の夫婦

この本は妊娠中の不安や産後のサポート、育児のちょっとしたコツについてぎゅっと纏まっています。

特に参考になるなと感じたのはD-MERのことと産後の夫婦に関することです。

D-MERは不快性射乳反射と訳される症状で、授乳中に不快な感情が湧き出る症状なのだそうです。
これは突然襲ってくる症状で、この症状がでた母親は「こんな気持ちになるなんて自分は変なのかもしれない」という考えに悩まされるそうです。

症例は多くなく、まだ多くは解明されていないそうですが、ホルモンのオキシトシンの作用が影響しているのではないかと言われています。
オキシトシンは幸せホルモンと呼ばれることが多いため、幸福感やストレスが少ないときに作用するホルモンというイメージを持っている方が多いかと思います。

ですが、オキシトシンは攻撃性・闘争性を含んでおり、そちらの作用が強く出るとこのD-MERの症状が発生するのではないかと言われているそうです。

オキシトシンにそんな作用があるなんて、驚きでした。

そして、産後の夫婦のことについてですが、よく夫婦では出産や赤ちゃんに対して意識のズレがあり、それが亀裂を生む、なんてことが言われています。

そのズレが具体的に解説されていてわかりやすいな、と思いました。

例えば、精神的なズレに関して。
女性はずっと子供が体内にいますので、子供のことを常に感じていますが、男性の方はそうではないので、子供のことを身近に感じたり、愛おしいものと感じるのは生まれ出てからになります。ココに微妙なズレが生じていると言うんですね。

そのため女性は「自分よりも子供」と考えている時間が男性よりも長いことが多いです。
男性は女性の妊娠期間中、どちらかといえば女性の心配をしている時間のほうが長くなる傾向にあるのです。

そのためお互いの感情が理解できない、ということが生じてしまうことがあるそうなんですね。

こういうことも、原因を理解しておけば対処しやすくなると思います。

本書はそこまでページ数のある本ではありませんが、各項目に関してとても詳細に具体例を上げて解説されています。

そのため、時間は無いけど産前産後の予習をしておきたい!とか、トラブルに見まされたときにサッと確認したい、という方にピッタリの本だと思います。

一度、ご覧になって見てはいかがでしょうか?

なるほど産前産後
よかったらシェアしてください!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次